ロング走だけではマラソンは速くなりません

ロング走の強度をどんどん上げていってます!


今回の記事は「ロング走・レースタイム走」だけでは走れないと言う内容です⚫️トレーニングの全面性
⚫️マラソンのトレーニングはマラソンを走る「スタミナ」と「スピード」が重要
⚫️「ロング走」を行いながら「スピード練習」も取り入れるべき
⚫️おすすめの「スピード練習」と取り組みかた
で説明したいと思います!
目次
トレーニングは全面的に鍛える必要がある
トレーニングにおける原理原則の一つで、トレーニングを偏りなく行いましょうと言うことです
例えば、筋トレの場合、胸を鍛えたいからといってベンチプレスばかり行うと筋バランスが崩れてしまい姿勢の崩れやケガの原因になります
また、体を全面的に鍛えることで本来鍛えたい部位の発揮能力も高めることができます
違っていたら教えてください笑
これはマラソンのトレーニングにも当てはまると思います
マラソンを走るためのスタミナが必要だからといって「ゆっくり長く走る」トレーニングだけではすぐに頭打ちが来てしまいます
全面的にトレーニングを行うために「速く走る」トレーニングも必要となってくると考えます

初めてマラソンを走った時にはジョグのみのトレーニングでマラソンに挑みました
(当時のジョグのペースは4分30秒くらいから4分切るくらいのペースで30分〜60分程度おこなっていました)
そして初マラソンのタイムは2時間50分を切るタイムでした
そこから次は2時間半を目標にしたのですが漠然とジョグだけでして2時間半を切れるとはどうしても思えませんでした
ペースで考えるとわかるのですがマラソン2時間50分は1km換算で4分00秒前後です
2時間半というのは1km換算では3分30秒となります
普段から行うジョグのペースを徐々に上げていく…では対応できないペース帯に感じました
1km3分30秒で走るにはジョグの延長では難しいと思い、マラソンペースよりも速いスピード練習を取り入れるようにし
翌年のマラソンレースでは2時間27分で走り当時の最大目標であったサブ2•5を達成することができました
マラソンが走れるということは「42kmを速く走ること」であり「42kmを走るスタミナがあること」です
ロング走は「42kmを走るスタミナ」を鍛えるトレーニングです
ペースの遅いトレーニングでは「42kmを速く走ること」が不足してしまいます
ロング走は達成感の強いトレーニングですし、準備も特に必要なく自宅周辺からスタートすることもでき、
手軽に行うことができるトレーニングなのですが
ロング走ではどんなに頑張ってもマラソンペースで走ることはありません
(練習からマラソンペースでの30kmロング走をこなせる人はいないと思います)
スタミナはついても「速く走るトレーニング」が不足してしまいます
言葉にすると分かりづらいのでトレーニングスケジュールを練習強度で分けると分かりやすいです(練習強度=スピード帯)
水=ポイント練習、土曜=ポイント練習、日曜=ロング走として仮定
もしロング走だけしかやらない場合、練習の強度が低強度に偏ってしまいます
ロング走ではどれだけ集中力を高めてもマラソンペースを超えて走ることはないと思います
つまりマラソンより速く走るトレーニングが不足します
これだと、長くは走れるようにはなると思われますが、速く走れるようにならないと思います
これがロング走だけでは速くならないと思う理由です
ではどうするのか??
ロング走とスピード練習をしっかりこなす
長く走るトレーニングは必要ですし、速く走るトレーニングも必要です
ロング走とスピード練習の二つのトレーニングをこなすためにロング走にも設定タイムを設け、トレーニング効果と疲労回復の
ちょうどいい塩梅で行うことが重要だと考えます
下記動画もご参照ください
今回はマラソンに活きるスピード練習のバリエーションを3つ紹介したいと思います

紹介するトレーニングを始める前に…以下でペースの指示としてMペースやIやTやらでてきます
こちらは鍛えたい能力のトレーニング効果を最大限効率良く高めるためのペースとなります
細かく説明すると長くなるので、
Mペースはマラソンのペース、Tペースは乳酸が溜まり出すペース、Iペースがゼエハアゼエハアするペースと考えておこなって見てください
それぞれ練習効果は、Mペースはマラソンのペースを再現し体を慣れさせる
Tペースは速く走っても乳酸が溜まり出す速度を向上させる
Iペースは速いペースで走ってもゼエハアゼエハアしにくくするトレーニングです(めっちゃザックリです)
ペースは下記表をご参考ください(フルマラソンの直近の自己ベストからペースを割り出してください)
より知識を深めたい方はこちらをお読みください(競技者ならみなさん一冊は手元に持っています(たぶん))
①15km Mペース走(ペースが遅い方は60分を上限に)
設定:ご自身の直近のマラソン自己ベストのペース前後
正直、このトレーニングとロング走のみでマラソンは走り切ることができると思います
マラソン練習に一番特異的なトレーニングはマラソンレースを忠実に再現することですので
マラソンのように長く走ることを再現するために「ロング走」を、
マラソンのような速いペースで走ることを再現するために「マラソンペース走」を行います
15kmと設定しておりますが、ペースがそこまで速くないランナーさんだと60分以上のトレーニングになります
そういった方は60分を上限にマラソンペース走を行なってみてください
トレーニング案サブ3.なら ➡︎ 4’18/kmで12〜14km
サブ3.5なら ➡︎4’58/kmで10〜12km
サブ4.なら ➡︎5’41/kmで9〜11km
サブ4.5なら ➡︎6’23/kmで8〜10km
②1000 mTペース+1000m Eペース5〜10セット
設定:疾走区間はTペース、つなぎの1000mはEペース前後
非常に実践的なトレーニングになると思います
疾走区間とレストの区間のスピードの間にマラソンペースがきます
マラソンペースの前後のスピードを行ったり来たりするトレーニングになります
マラソンに近づくにつれてセット数をこなせるようになるといいと思います
最初は5セットからはじめ、徐々に体がマラソン仕様に仕上がっていく中で
マラソンレース3週間前くらいに10セットこなせるようになっているといいと思います
③1000m3本(レスト:400m〜1000mjog)
設定:1本目はIペース、2本目はそこから−5秒、3本目はさらにそこから−5秒
ジョグに関しては、しっかり回復してから次の本数を開始したいので
1000m程度のジョグで体力をしっかり立て直してから次セットへうつっていいと思います
このトレーニングは非常にスピード感のあるトレーニングになります
マラソン練習では忘れられがちなスピード練習です
重要なのは本数です!
大事なのでもう一度言います!本数です!!
この練習、5本行うこともできます、が!
あえてもう一度言うと本数が重要で3本で十分だと思います!
なぜかなのか?
マラソンへの特異性が低いので最低限の刺激で留めておくため
ロング走の方がマラソンにおいては最重要なトレーニングです
その練習を行うまでに疲労から回復できる程度に留めておきます
この練習で追い込みすぎて、回復しきれないよう…なんてことにならないようにしましょう
ほんとに必要?
長距離マラソンが速くなるための要素は3つ
最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値、ランニングエコノミーです
この内、マラソンペースより遅いトレーニングでは最大酸素摂取量はなかなか鍛えることができません
このトレーニングを怠ることは、僕の経験上、防いで上げるべきだと思います
しかし、トラックランナーほどゴリゴリ行うことは回復に時間がかかるため避けたいところです
なので3本という本数がちょうどいいと思います
ちょっと物足りないくらいで終わらせ、その後は次の高強度トレーニングに向けて体を回復に努めましょう
まとめ
以上、ロング走だけでは速くなれないということを実体験を交えながらお話しさせていただき、
スピード練習をいくつかご紹介させて頂きました
ぜひ、読んでくださったみなさんの自己ベスト更新につながればいいなと思います!
では、トレーニング「いってらっしゃい!」
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