【実話】50代からフルマラソン、1年でサブ3・5達成したトレーニング【初心者OK】
私が運営するランニングクラブで
50代からマラソンを始め、
走り始めてたった1年で
サブ3•5を達成したランナーさんがいらっしゃいます。
その方のトレーニングの考え方を記事にしたいと思います。
こんな人に読んでほしい
サブ3•5を目指す方
サブ3•5を目指しているがなかなか達成できない方
トレーニングの考え方を知りたい方
今回紹介する記事は、
マラソンサブ3を目指す方や、それ以上のタイムを目指す方、
また、逆に、トレーニングの組み方や意図がわからないような
ランニング初心者さんでも言えることですので、
フルマラソンを、より速く、より効率的に速くなりたい方は
ぜひ最後までお読みください。

本記事のモデルとなった、たった1年で
フルマラソンサブ3•5を達成された
ランナーさんのプロフィールは以下となります。
ランナープロフィール
2021年11月に初マラソンに臨む
結果:4時間26分
↓
走る楽しさに目覚める
↓
この1年、まるお製作所RCでトレーニングを行う
↓
トレーニングの意図を考え、ポイントを押さえた
効率の良いトレーニングを実施
↓
2022年11月のつくばマラソンで
3時間30分切りでサブ3・5達成
↓
現在は次の目標に向けてさらにトレーニング
上記の方は陸上経験は皆無で50代からランニングを始められた方です。
初フルマラソン完走後から、
私のクラブでトレーニングをされています。
そして、
約1年でサブ3・5を達成されました。
私のクラブでは、ランニングコーチである私がアドバイスをさせて頂き、
効率良くトレーニングを積んでいただいております。
その中で、
その方のトレーニングの取り組み方で
「ここは変えた方がいいのではないか?」
という点があり、
アドバイスを3つさせて頂きました。
サブ3・5やサブ3を目指している方の一助になればと思います。
具体的には以下3つ
・スピード改革
・トレーニングに余裕を持つ
・シューズ選択を適切に行う
以下で深掘りして解説します。
▼同じ内容を動画にもしていますので、合わせてご覧ください▼
ポイント①スピード改革
当記事で紹介するランナーさんはスピード練習というものを
全く取り入れておりませんでした。
アドバイス前
マラソンを失速なく走るために、
とにかく長く走る、
30km走を行うことをメインに取り組む
↓↓
アドバイス後
マラソンペースとは
全くかけ離れたペース帯での
トレーニングも取り入れた
マラソンを失速なく走るために、とにかく長く走る、
30km走を行うことをメインに取り組まれていました。
その方のメニューは、
平日は走れる日にジョグを行う。
土日は、42km走りきるために
休日はロング走で走り込みを行われていました。
このトレーニングサイクルでは長く走る能力はつきますが
速く走る能力が身につかないと私は考えました。
また、単純にトレーニング強度のバランスが良くないとも思いました
言ってしまえば、トレーニングの全てが当日走るマラソンペースよりも
遅いトレーニングです。
これでは、マラソンを完走することはできても速く走ることはできません。
スピード:スタミナは1:9
スピード練習とゆっくり練習の構成の理想は、
9割はマラソンより遅いジョグで構成、
残りの1割でマラソンよりも速いペースで行う
これがマラソントレーニングの割合的には大事かと思います。
マラソンは42kmをできるだけ速く走る競技です。
そこで、トレーニングの中に
スピード出力を出すトレーニングを
行なってもらうようにアドバイスしました。
具体的には以下のようなメニュー
・100m程の坂を全力に近い形で坂ダッシュ
100m坂ダッシュ5本
・その出力を活かせるようなショートレペテーション
200m5本、1〜3セット
・1000mのレペテーション
200m5本のペースに近い形で1000mは設定
マラソンでは全く使うことのないペースなのですが、
できるだけ速く動かすトレーニングを取り入れてもらいました。
こうすることでマラソンペースへの余裕度が上がります
マラソンは長く走る競技ではありますが、
速くゴールに到達する競技でもあります。
また、スピードのある素早い動きを取り入れることで
関節の可動域を大きく取ることになり、走りにダイナミックさが出てきます。
大人になってからマラソンを始められたランナーは
走りが小さいことが多いですので、
しっかりと大きな動きを出してあげることが大事だと感じます。

私はこういった動きを大きくすることがマラソンでサブ3・5を達成する近道かと思います
サブ3・5は1kmのペースで換算すると4’58秒/kmですので、
このスピードで走れないランナーはほとんどいないと思います。
しかし、このペースを42km維持できない方が多いため、
サブ3・5達成者が少ないことも事実です。
これは、42km維持に必要なスタミナが不足しているわけではなく、
このペースで「力みなく余裕を持って」走るための
走りの経済性がないからだと思います。
この「力みなく余裕を持った走り方」を手に入れるために、
大きく体を動かす、「スピード練習」が必要なのです。
ポイント②トレーニングに余裕を持たせる
アドバイス前
どんなトレーニング内容も全力で行う
●ロング走は速い速度で行なってしまい最後まで走りきれない
↓↓↓
アドバイス後
トレーニングの意図を感じてもらい、
余裕を持って取り組んでもらう練習
追い込む練習のメリハリをつける
●最後まで走りきることを意識、速く走るのではなく
長く走るロング走を取り入れる
トレーニングはとにかく全力で行われておりました。
余裕を持ってこなしていただきたいトレーニングも
全力になれるグループで行われていました。
トレーニングには高強度のトレーニングから低強度のトレーニングまで
全面的に行う必要があると思います。

上のレベルでこなすことをよく選択されていました。
トレーニングは線で考える必要があると思います。
その日のトレーニングが全力になってこなせたとしても、
これでは翌日の疲労が強く出てしまいジョグができなかったり、
次の練習会までに疲労が取れておらず
次のトレーニングがなかなかこなせない、
という風にもなりかねません
また、トレーニングは強度によって鍛えられる能力があります
わかりやすいのは有酸素ジョグです
有酸素能力を高めるためには息が荒れるほど早いペースでは行わないことが理想です
リディアードのランニングトレーニングにも…
有酸素能力発達の走り込みでは、
「息切れするまでは追い込まない」と書かれています
私たちは競争的になりがちで、競争心で速く走れば息が荒れてきます
これでは無酸素状態になってきますので、
有酸素能力発達で最も重要な「運動継続時間」が確保できません。
詳しく知りたい方はこちら▼
閾値(LT値)走も
『程よいきつさ』で、ある程度時間を走ることが
最も効率の良いトレーニング強度です。
きついと感じるペースになるとトレーニング時間が確保できすうまく鍛えることができません。

マラソンに情熱がある方ほど、
全てのトレーニングメニューが全力になってしまいがちです
これは間違ったトレーニングになります。
トレーニングの意図をしっかりと理解して、
全てのトレーニングに全力にならないように
していただきました。
これにより、必要な強度で、必要な継続時間を確保することができ、
最も効率の良いトレーニングを行うことができたのだと思います。
ポイント③シューズ選択を考える
アドバイス前全てのトレーニングで厚底カーボンシューズ
↓↓↓
アドバイス後トレーニングごとにシューズの使い分けを行う
シューズ選びもとても大事です。
例えば、坂ダッシュのようなトレーニングでは
カーボンシューズではなく、
薄いタイプのシューズを履いていただくようにしました
運動神経を高める意味で、
より裸足に近い形でトレーニングをして頂きました。
上のことは一例ですが、
トレーニングによってシューズの履きわけもとても大事です
以下、私の考えるトレーニングシューズの履き分けを記載しますので
参考にしていただければと思います。
LSD系(ペースを気にしないロング走)
カーボンシューズに頼るような練習ではないので、
クッションのあるシューズを選びます。
ロング走(ある程度頑張るペース)
レースに直結するようなロング走はある程度、設定ペースは守る必要があります
また、レースの予行練習にもなりますので、
レースで履くシューズ(厚底カーボンシューズなど)を使用します。
坂ダッシュなどのスプリントトレーニング
坂ダッシュのようなスプリントトレーニングは
足裏の接地感や、着地→蹴り出しの瞬発力を鍛えたいので
より地面を捉えることができる
「ソールの薄いシューズ」を選択するといいと思います
まとめ
以上、サブ3・5を達成された方のトレーニングを紹介してきました。
なかなかサブ3・5を達成できないでお悩みの方は、
ぜひ参考にされてみてください。
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