【レビュー】ヴェイパーフライ3は酷評の理由が分からない
ナイキのヴェイパーフライ3を手に入れました。
ナイキのレーシングシューズといえば、
世界ではキプチョゲ選手の人類初の2時間切り、
キプタム選手の世界記録2時間00分台の記録、
日本でも、
大迫選手の活躍や鈴木健吾選手の日本記録と
書き出すだけでもそのシューズの性能の高さが伺えます。
そんなナイキのレーシングシューズ、
その中でもヴェイパーフライネクスト%
というシューズが今回紹介するシューズです。
このヴェイパーフライですが、
発売されてから何度もアップデートされ
現在は「ヴェイパーフライネクスト%3」となっています。
ヴェイパーフライ変遷ヴェイパーフライ4%→ネクスト%→ネクスト%2→ネクスト%3となります。
初代の「4%」はランニングエコノミーが4%改善されたという研究データから取られています。
ですがこの3、ランナーの間では酷評のようです。
実際この記事を読まれている方は
ヴェイパーフライ3の酷評な理由と、
実際のレビューを知りたくて、この記事に辿り着いているのではないでしょうか?
今回のこの記事では酷評理由について実際に筆者が感じたことも解説しながら
ヴェイパーフライ3を徹底的にレビューしたいと思います。
▼動画でも紹介しています▼
目次
履けば履くほどいいシューズであるという結論に
24年2月追記。ヴェイパーフライ3着用で過去最高の質の高いロング走を行えた。
このシューズ履けば履くほどいいシューズであると感じます。
実際のトレーニングで使用していく中で「いぶし銀」な感覚を感じます。
前作のような推進力や、他メーカーのような明らかなロッカー機能はないように感じますが、
履いたトレーニングではほぼハズさず行うことができました。
この動画のトレーニングでも着用していますが、過去最高の質でロング走を行えたのも
ヴェイパーフライ3の性能のおかげかなと感じています。
24年3月追記。ヴェイパーフライ3着用で東京マラソンで2時間17分で走破!
上記のトレーニングで感覚がよく東京マラソン2024で着用しました。
結果はPBタイの2時間17分37秒で走破。
現在の勝負シューズとなりました。
実際に使用した感覚をレビュー
実態を知るには、何事にもまずは履いて走るがいい。
ということで実際に使用してみました。
使用したトレーニングは下記
・30kmjog後に2km試走(3’20/km)
・35kmロング走(ラスト5kmフリー)
・35km+5kmロング走(5kmフリー)
・18kmテンポラン(3’30〜3’10/km)
・数キロのジョグ(4’30/km)
・マラソンレース(3’15/km)
一通りの強度で使用してみました。
ここまで使ってみて、
シューズのせいで調子が悪いなと感じるトレーニングはありませんでした。
履いた際にトレーニングで失敗したということもありませんので、
今の所悪い印象はありません。
それどころか、ロング走の質は想定よりも高くできてさえいます。
では、酷評が多いのはどういった理由からでしょうか?
実際にネットで多く聞かれるネガティブな意見を詳しくみていきます。
実業団選手の中にもヴェイパー3が合わない人も多い?
まず多く言われるのは、
実業団選手も3が合わず2をストックし、履いていると言うこと。
実業団選手の中でも3が感覚的に合わず、
3が発売してからも2を愛用している選手もいるようです。
2023年10月に行われた「MGC」をみても
ヴェイパーフライネクスト%2を着用している選手も散見されました。
実際に2と3にはどのように違いがあるのでしょうか?
某スポーツショップ店員さんに聞いてみたところ、どうやら
- ・アッパーのフィット感が悪いと思う人もいる
- ・かかとのフィットが悪い(浅い)
- ・一番は推進力が2より感じない
と感じる選手が一定いらっしゃるようです。
アッパーのアップデートが合わない?
アッパーはメッシュアッパーから、
フライニット(Flyknit )に変更されています。
このアッパーの変更がフィット感を感じずらく
苦手とするランナーもいるようです。
実際に履いてみてもシューレースで絞れる範囲にも限界があります。
実際、筆者も使ってみましたが、足先にゆとりを感じるようになっています。
ネクスト%初代のフィット感はとてもよく、
2が発売された時もアッパーに対しては、やや不評な意見がありました。
そして今作の3、アッパーのフィット感という点で言えばさらに改悪されたと言えます。
かかとが浅くなりフィットしづらい?
かかとのフィット感の改悪も酷評な理由の一つです。
これも酷評通りに感じました。
かかとの収まりが悪いのか、走ると脱げてしまうのではないかと思うくらいです。
しかし、実際は走っている時に脱げることはないので心配はありませんでした。
安定感重視のアップデートで推進力派が酷評?
ヴェイパーフライ3は安定感重視の構造となっているようです。
その違いはおそらくミッドソールの硬度の違い。
安定するということはその分硬めのミッドソールとなっていると思われます。
安定感はある分、沈み込む感覚が弱くなっており、
前作ヴェイパーフライ2の、沈んでから返ってくる感覚が好きだった方は
やや反発、というかバウンド感を感じなく苦手に感じる方もいそうです。
(24年3月追記)
実際にレースで使用しましたがこの安定感が非常に有利に働いてくれました。
筆者自身、疲労のない時の走動作はリアよりのミッド接地なのですが、
フルマラソンレース後半は足が持たずに、リアフットになってしまいます。
ヴェイパーフライ3の安定感のアップデートにとても助けられた感じがありました。
ヴェイパーフライ2と3の違い
上記のようなアップデート点が、
良く感じる人もいるし悪く感じる人もいるように好みが別れている印象です。
一般的に言われること
勝手に足が回ってくれる感覚はなくなったと言われることが多いです。
いわゆる推進力のアシストがなくなったといったところでしょうか。
その分、安定感は高くなったと言われています。
安定感が増すことによって、無駄なエネルギーロスがなくなったといえます。
筆者の感覚
実際に履いてみるとたしかに事前情報通り、
感覚的に前に重心が移動する感覚が少なくなったような気もします。
なんとなくですが、2は自然と前に重心が移動する感じ、
重心は自然と前に流れるので、キック動作だけで前に進める感覚はあります。
しかし今作の3に関しては重心移動のアシストが感じなくなったような感じがします。
それが安定するようになったと言われる点かもしれません。
ヴェイパーフライ2は
前に重心が乗りやすい=その場で立っていられない、前のめりになる。
ヴェイパーフライ3は
ミッドソールがやや硬くなり安定しやすい=前のめりのサポート感は薄い
追記:24年2月評価急上昇
ヴェイパーフライ3は推進力がなくなり、安定感が高くなったシューズになったという評判は多いですが、
様々なトレーニングで履いてみて感じたのは、
「重心移動することなく、正しいパワーポジションに入るのかも」ということです。
ローリング感がなくなり個人的にもどうなのかなと思っていたのですが、
なぜかトレーニングでは安定的に走れる。
なぜなのか?
それはローリングしなくても正しい接地ポジションに入っているという結論に達しました。
筆者自身は、あまりかかと接地というよりはフラットに近い接地かなと思っていますが、
フラットに接地すると、適度にかかとが上がっている状態作り出している感じがします。
このおかげで個人的には足抜けが良く、速く走っても疲れにくいのかなと感じています。
結論:慣れが必要
と言うことで、酷評部分を少し深掘りして解説してみました。
実際に履いたところ、トレーニングがこなせないと言うことはなく、
逆に決めたペースよりもぐんぐん進んで走れた感じもしますし、
ローリングなしでのパワーポジションでの接地がネクスト%3の良さ、という結論も出ました。
いいシューズであることには間違いなさそうです。
あとは過去作の沈み込みのバウンド感がまだ体に残っているので
そのバウンド感を忘れてしまえば普通にレース用シューズとして使うことができそうです。
バウンド感が好きなランナーはアルファフライを
安定して反発をもらうのが好みのランナーはヴェイパーフライを選ぶと
いいのかもしれません。
商品詳細
名称:ヴェイパーフライネクスト%3
ミッドソール:Zoom X
価格:35750円
サイズ感:他のナイキと同サイズ
筆者はすべて26.5cm
重さ:183g
さすがの軽さですね。
ここ最近だと厚底シューズだということで重さは
度外視するシューズが増える中、きっちり200gを切っています。
筆者の知る厚底カーボンシューズの中で200gを切るシューズは、
このヴェイパーフライネクスト%のみ。
履き比べるとやはり軽さは魅力的に感じます。
ちなみに前作からは7gの軽量化です。
前作は190g。
前作2でも最も軽いレーシングシューズでしたが、
さらに軽量化を図られています。
サイズ感も他のシューズと同じサイズで問題なく履けると思います。
アディオスプロ3もメタスピードシリーズも
ナイキのシリーズもすべて26.5cmで着用しております。
他のレースシューズもレビューをしています。
ぜひレースシューズの検討材料に使用してください。
ミッドソールにはNIKEの最高峰素材ZoomXを採用。
ZoomXは、高反発素材のPEBAがメイン素材。
優れたエネルギーリターンはあるものの、耐久性に劣ります。
実際に何度か使用した段階でソールにシワが入ってきており、
やはり耐久性は低いのだなと実感します。
▼ソールの素材の違いによる性能差をまとめた記事はこちら▼
どこで買えるの?
ヴェイパーフライ3はナイキ公式で購入可能です。
また、ランニング専門店のステップスポーツなどの量販店でも購入可能です。
スポーツ量販店でも購入可能ですが、
スポーツデポやゼビオなどの大手量販店では、
取扱がないことも多いため、注意が必要です。
筆者はステップスポーツにて購入しました。
安く購入するには?
ヴェイパーフライ3を安く購入することは可能なのでしょうか?
結論、可能です。
方法はいくつかありますが、
・ステップスポーツのセールで購入
・NIKE公式のクーポンで購入
・NIKE公式のメンバー限定で購入
それぞれ解説します。
ステップスポーツのセールで購入
ステップスポーツはブラックフライデーや歳末セールなどのイベントの際に
セールを行います。
どんなシューズが安くなるかは、その時々にならなければわかりませんが
お得に購入できます。
その中でも最もお得な催事は、「福知山マラソン」のブース出展時の特売会ではないでしょうか。
ステップスポーツは「福知山マラソン」のメインスポンサーでして、ブースの出展もあります。
しかしこれは年に1回の特売ですし、
参加しなければ現地に行けませんので稀な場合ですので、
ステップスポーツのオンラインショップのセールを狙うのがいいと思います。
最近ですとステップスポーツ楽天市場店では
20%オフで販売されておりました。
\ランニングシューズを買うならとりあえずお得/
NIKE公式のクーポンで購入
NIKE公式のアプリにアカウント登録しておくと
誕生日月に15%オフのクーポンが届きます。
このクーポンを使用することでヴェイパーフライ3を安く購入することができます。
NIKE公式のメンバー限定セールで購入
NIKE公式のアプリに登録しておくと、歳末などのイベントごとに
セールを行っています。
ヴェイパーフライ3も例外なくセールになりますので、
上記の誕生日月クーポンと併用すれば、
とても安く購入することが可能です。
しかし、セール時にはサイズ欠けも多く、
あまりおすすめとは言えないかもしれません。
他のメーカー(メタスピード、アディオスプロ)との比較
メタスピードパリとアディオスプロ3を対談形式で比較しています。
どのシューズも実際にマラソンレースで使用しての比較となっています。
ぜひ動画にてご確認ください。
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