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【徹底レビュー】メタスピードエッジパリはラクの拡張をできるシューズ

今回はメタスピードエッジパリを手に入れましたので

色々なトレーニングで使用して徹底レビューしたいと思います。

 

今回レビューするにあたり、

【忖度なく】を重視したいと思います。

 

筆者自身メタスピードシリーズは

初代、プラス、新作パリと着用してきましたが、

前回までのシューズはいまいち履きこなすことができませんでした。

 

今作のシューズは後ほど説明しますが、

軽量性では市場トップレベルで

競技力を求める筆者としても

とても注目しているシューズでもあり、

また、

川内優輝選手が今作よりスカイシリーズからエッジシリーズに乗り換えたり、

前田穂南選手が女子マラソン日本記録を19年ぶりに更新されたシューズであったりと

事前評価が非常に高かったこともあり、

 

過去作、期待していた割に

いまいちシューズにハマらなかったのですが、

今作には非常に期待しておりました。

 

商品特徴

メタスピードエッジパリのシューズ特徴は下記の通りです。

 

特徴的な形状のカーボンプレート

今作のエッジパリはカーボン前足部がより地面に近い位置に配置されています。

形状的には、少ないエネルギーでカーボンをしならせることができると思われます。

 

名前
この形状は、動きの小さなピッチ走法のランナーでも容易にカーボンをしならせることができます。

 

このカーボンの形状は前作のエッジプラスでも同様の構造となっています。

また、初代ヴェイパーフライネクスト%でも同じような構造となっています。

 

 

 

モーションラップアッパー2.0

前作からのアップデートで2.0となりました。

公式情報ではフィット感、通気性がアップしているそうです。

 

公式より通気性は前作より8%向上

 

実際に比較してみると、

今作のアッパーの通気性が高くなっているというのも伺えます。

 

左のモーションラップアッパーが網戸のような形状で、

細かいメッシュで生地が透けて見えますが、

右のモーションラップアッパー2.0は、完全に穴が空いています。

通気性は明らかに高そうに見えます。

 

ミッドソールがFFターボからFFターボ+へ進化

ミッドソールは前作までのFFターボより、

FFターボ+へとアップデート。

ミッドソールがより軽量になったことで、

前足部の厚みをさらにプラスすることができたようです。

 

軽量化:遂に180g切り(26.5cm)

シューズの重さの軽量化が今作の最も重視したい点。

ミッドソールやアッパー素材の軽量化により

前作から18gの軽量化が図られており、

片足178g(26.5cm)

 

これは最軽量シューズであったヴェイパーフライ(26.5cm183g)を超えて

国内で手に入れることができる厚底レーシングシューズとしては

最も軽いシューズとなりました。

 

 

以上の製品特徴を踏まえて

実際に着用して忖度なくレビューしたいと思います。

 

実際に使用。

上記で説明したシューズの特性は感じられるだろうか?

実際に履いて確かめてみます。

まずは、カーボンプレート。

プレートが底面に近いこともあり、あまり力強く踏み込まずともカーボンがしなる感じはあります。

ただしそこまでポーンっと帰ってくるようなリターンの高さは感じません。

そしてよりフィット性が上がったとされるアッパー。

こちらに関しても前作から体感で良くなったと感じるほどのものではないなという印象。

最後に軽量性。

こちらはとても感動する。

非常に軽く足を回すのにストレスを感じない。

 

マラソン特異的な30km走で使用

今回はマラソンに最も得意的な30km走で使用。

真夏ということもありペースは抑えめで4’10/kmくらいでやれればいいなと思って開始。

結果は下記の通り。

 

 

Ave3’42/km。

想定したペースより大幅に速いペースで走破。

履いた感想としては、

そんなにスピード出てた?って感じでした。

 

スタートすぐはあまりペース確認せず

【今日のコンディションなら30kmこのくらいのペースなら持つかな】

という感覚でスタート。

淡々と30km、無難にこなすことを意識。

 

カーボンシューズに求める履き心地

走りはじめて感じたのは、

正直なところ【不安】の方が大きかった。

 

厚底カーボンシューズは、

沈み込んでリターンとして反発を返してくれるアシスト感が好きな僕には

ややその感覚は薄い。

ソールが硬いという感覚ではないが

どちらかというと沈まない方のシューズ。

軽いのはとても魅力的には感じますが、

なんとなくあまりノれるシューズではなさそうに感じました。

ヴェイパーフライ3の時も最初の評価がガラリと変わった経験もあるので

そのまま使い続けてみる。

 

5kmのラップで驚愕:体感-30秒

5km程度のラップで実際のラップペースを確認すると驚き。

3’34/kmであった。

4’10/kmまで許容、感覚的も4’00/kmくらいかなと思っていたので

こんなにもペースが上がっていたのか。

シューズに走らされている感じ。

速く走れる感じはないものの、ラクに走ってるつもりがペースはある程度速くなっている。

 

名前
ラクに走れるペース(Moderato)が拡張される感じ。

 

しかしペースも落としたくなるほど不快な強度ではないので、

そのまま続行。

20km越えのロング走を行っておらず

後半はしんどくなったものの

Ave3’42/kmで走ることができました。

 

1km10本マラソンペースインターバル

上記のようにラクなペースの拡張はあったものの、

ややスピードのノリ(アシスト感)を感じなかったのでやや不安でした。

結果は下記の通り。

河川敷で実施、

1,3,4,7,9本目は向かい風。

 

夏日のトレーニングかつロードで実施したことを考えると上出来かと思います。

心配だったスピード面も思ったよりは軽快にスピードに乗ることができた印象です。

 

ただし、欲を言えばもっとサポート感の強い、

アディオスプロ3のような

シューズの方が個人的には好みです。

 

名前
推進力は悪くはないが良すぎることはないという評価に落ち着きます。

 

追記:タイムトライアルで評価急上昇

初回執筆後1週間。その他トレーニングでも使用して評価が急上昇しました。

 

スピード面にやや不安があるように感じたエッジパリでしたが、

後日行った3kmのタイムトライアルで使用したところ、

評価が大きく上がりました。

 

行ったトレーニングは

3km+2km+1kmの王道トレーニング。

3kmをメインで考えて

その後は行える範囲で行うイメージで取り組みました。

 

その日はやや調子が悪く、

3kmの設定を8分45秒で上出来、8分40秒で走れれば満点くらいの想定でトレーニング開始。

 

前回まで感じていた、跳ねない感じ(リターンサポートの弱さ)は感じず、

むしろいい感じでリターンを感じます。

履いていくうちにそのシューズのスイートスポットにハマる感覚はよくあることで、

ヴェイパーフライ3も同じ感覚でした。

 

1週目は67秒台。おおよそ2分50秒/kmをきるハイペース。

70秒程度のつもりがスピードにグングンと乗れる感覚。

自分の調子が悪いことも加味し、スピードを制御しながら走ります。

 

少し抑え目に走りながら1000m2分53秒、

続く1000mも2分52秒でカバー。

ラスト1000mも過去最高に体力を残すことができ

少しペースを上げて2分50秒で走り抜け、

3kmのゴールタイムは8分37秒でした。

 

 

名前
このタイムとラップは今季でいうと最もいい感覚でした。

 

このトレーニング(3km TT)は今季、何度も行っています。
参考に今季の3000m TTの結果は下記の通り。

ドラゴンフライ2で8分34秒(2’48-2’51-2’55)

・Cloudspikeで8分37秒(2’50-2’51-2’54)

・ドラゴンフライでDNF(2’50-DNF)

・メタスピードエッジパリで8分37秒←NEW

 

筆者の自己ベストは3000mが8分30秒なので、

いずれもそう簡単に走れるタイムではないので、

トレーニングの質はものすごく高いものとなります。

 

スパイクと同じくらいのタイムで走れ、

かつ最後のキックもしっかりと回せたというのは非常に驚きました。

シューズの性能の高さを感じました。

 

続く2kmは5’51、最後の1000mも2分51秒で

最後まで崩れずにトレーニングを行うことができました。

 

 

 

オススメできる人:大きく踏み込まず足を回して進むランナー

 

軽量性もあり、過去作には感じにくかった推進力も兼ね備えることができたシューズです。

どの速度帯でも使うことができますので

10km前後のロードレースや、フルマラソンまで広く使用することができると思います。

 

履き心地はマイルドで

厚底シューズ特有の不安定感はあまり感じないので

厚底シューズの不安定感が苦手な方にも、試してほしいと思えます。

 

 

 

 

マイナス点:足首周りの硬さ

個人的にはややスピードのノリが悪い気がします。

これは歴代のメタスピードシリーズにも言えることなのですが、

沈みこんで押し出す、といった反発のアシストが弱いので

ミッドソールによる反発はあまり感じません。

ただしシューズ自体は非常に軽いのでぶんわますことはできます。

クッションがいい意味でも悪い意味でも足首のキックの邪魔をしないので

足の回転は出しやすいかと思います。

 

最終評価

シューズは、

履いた人に合うか合わないかという個人差が大きい

ということは先に伝えておきます。

 

全てのレビューに言えることですが、やや厳しめの評価をさせていただいています。

シューズに求めるのは、

フィット感、アッパーのストレスがないか、軽量性、ライド感、推進力あたりではないでしょうか。

 

・フィット感は上々。

勝負シューズとして申し分ない。

 

・アッパーのストレスは、個人的には履き口に違和感を感じます。

これはメタスピードシリーズ前作に言える。

前作よりは非常に良くはなってるなと感じるので、

過去作でこの履き口に違和感がなければ、今作も問題ない、

それ以上に良くなっていると言えます。

 

・軽量性はダントツに良い。

推進力に振り切って重さ度外視のようなレーシングシューズが乱立する中、

軽量性を追求され、片足200g切りはランナーとしては非常に嬉しい点です。

 

・ライド感。

これはもう完全に個人の好き好みなのですが、

個人的にはもっと前にガクッと落ちるシューズが好きかなという印象。

 

・推進力も個人的にはもう少し欲しいなという印象。

同時期に発売されたメタスピードスカイパリの方が

よりクッションの潰れを感じ、

推進力を感じます。

 

 

 

総じて、もう少しこうなったらいいのにな…という点もありましたが

全体的にとてもいいアップデートでした。

実際にレースでも使ってみたいなと思えるような良シューズです。

 

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asics公式

 

 

価格は申し分ない!最高得点!

価格は税込27500円。

他のメーカーの厚底レーシングシューズが値上がりする中、

この価格は破格。

価格面もシューズの性能に考慮するなら、正直このシューズ一択になると思います。

 

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ヴェイパーフライ3、アディオスプロ3と比較

レーシングシューズの比較はこちらの動画をご覧ください。

マラソンで様々なレーシングを使っての総評動画になっています。

 

 

 

このブログの根拠

山田祐生
【プロフィール】
・高校時代陸上部(目立つ成績はありません泣)からブランク10年
・フルマラソン:未経験➡︎2時間17分台
・5000m:14分28秒、10000m29分52秒
全ての記録をセルフコーチング。

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