【レビュー】ゲルニンバス27は「ランニングは苦痛」というのを忘れさせてくれるシューズ
今回は2025年1月30日に
オンライン先行販売されたゲルニンバス27をレビューします。
一般発売は2月13日からとなります。
ゲルニンバスは、
アシックスのラインナップの中では、
クッションシューズに位置付けになり、
主にリカバリー向けのシューズとなります。
前々作より、お気に入りのシューズで
毎年購入しているこのシューズですが、
今作ではクッションの硬度が上がり、
ふわふわのクッション感は
若干なくなったような気がします。
その分、接地の安定感が上がったシューズになったかと思います。
以下で詳しくレビューします。
動画でも紹介
使用感:ニンバス系を履く時の感動は薄まった
実際に履いてみると、
期待していたようなフワフワとした感触はあまり感じませんでした。
ゲルニンバスと言えば、
「ふわふわのクッション」だったのですが、
今作では初履き入れ時には、あまりこの感覚は感じられませんでした。
前作と比較すると、
やや硬めの履き心地で、安定感があるように感じます。

厚みは反則級の40mm越え
厚さは42.5mmもあり、非常に厚みのあるシューズ。
公認のロードレースでは厚さ規定(ソールの厚さは40mm以内)があり、
陸連公認のロードレースでは使うことはできないほどのマックスクッションシューズとなります。
ただし、
シューズの計測はエリートランナーに限られた話で、
一般的には公認レースで履いたとしても記録が認められないということはないでしょう。
前作から2mm厚くしたソールですが、
ソールの厚みは不安定を生み出します。

今作は厚みを増して不安定性が増してしまった分、
ミッドソールの硬度を上げて
安定感を出すようにバランスを取っているように思います。
実際に履いた感覚としては、
前作よりもクッションの厚みを感じますが、
柔らかさは前作の方があるように感じます。
『柔らかいふわふわのクッション』に尖りにいったシューズというよりは、
実用的な範囲で作られたコンセプトシューズといった感じがします。
重さは26.5cmで293g
他のシューズと比較すると、
重量は気になりますが
そもそもスピードを出すようなモデルではなく、
ゆっくりとしたジョギングで使用するシューズなので
用途的には気になるような部分ではありません。

気になる「履き心地」ですが、
これはとても好感触です。
足首周りを柔らかく包み込むような設計になっており
履いていてストレスを感じることはありません。
伸縮力の高いニット系のシュータン
シュータンはニット系の生地を採用。
これにより足の甲にかかる負荷を軽減することができます。
足あたりの良い履き口
足を包み込むような厚めのクッションが採用されています。
靴との緩衝材になっており、
ストレスなくランニングをすることができます。
実際に履く時には、
かかと部のニット素材のつかみを持ち、
シュータンを引き伸ばすように履くことができます。

他のシューズにはない、
履き口周りまでストレスを感じさせないように考えられた設計が
このゲルニンバスの特徴。
かかとの接地の衝撃を吸収するPureGEL構造
アシックスのデイリーシューズの一部には「GEL」と呼ばれる
着地の衝撃を和らげる素材が踵部分に搭載されています。
ゲルニンバスシリーズにもGELが搭載されています。
ゲルニンバス25から表面からは見えなくなり、
内臓されるようになりました。
このPureGEL構造が、
機能性を保ちつつデザイン性を高めています。
使用ペース帯はLSD強度
ペース帯は、
LSDの強度からモデラートの下限程度までなら無理なくスピードを出せます。
(筆者でいうと5’30〜4’00/km程度)
これ以上の速度帯になると、
シューズの重さやレスポンスの悪さを感じますので不向き。
使用シーンとしては、リカバリージョグやLSDとなります。
ゲルニンバス27は『ランニング=つらい』をなくす作り
このゲルニンバスシリーズが好きで
2作前から愛用していますが、
このシューズを実際に履いて感じることは、
前に進むサポートが高いシューズ
という感じはありません。
どうしたらランニングしていることを忘れさせるかを
意識したシューズであると感じます。
「走るのはしんどい…」
「走るって楽しいの…?」
「運動は苦手」
こういった方が、
走ることをどうしたら
少しでも楽しく走れるかを
考えさせてくれるシューズのように感じます。
履き口の足を包み込むような設計、
クッションのふかふか感、
着地衝撃を軽減させる高スタックドロップレス、
こういった特徴的な設計で、
走っていることを忘れさせてくれるような
シューズになっているように感じます。
主な仕様用途:LSDやリカバリー
筆者の主な使用用途は下記になります。
・リカバリージョグ
・ジャンクマイル用
〜筆者の練習ルーティン〜毎週月曜は休養、
もしくは走れたらゆっくり走るようにしています。
また基本一日2回練習しますが、
2回練習のうち2回目は
ジャンクマイル(いわゆる距離を稼ぐだけのジョグ)となります。
そういった有酸素的な刺激というよりも、
体重の維持や走行距離を増やす目的であったり、
リカバリーを意識する時に履きたいシューズとなります。
よりスピードを出すとなれば、
軽量性なシューズや接地がより安定するシューズがおすすめです。
前作ゲルニンバス26からの変更点
前作ゲルニンバス26からの主な変更点は下記の通りです。
前作のレビューはこちら。
・アッパーの変更
(ニットからメッシュ素材に)
・厚さ2mmアップ(42.5mm)
・重さ285から291g
・価格は1000円(1100円)上がり、
20900円
アッパーの変更(ニットからメッシュ素材に)
アッパーの素材はニット系からメッシュに変更。
前作のニット系はつま先部から破けてしまったので、
この変更で、
より耐久性は高くなっていると思われます。
このメッシュアッパーへの変更は好き嫌いが分かれそうです。
筆者としては、
ニット系のアッパーの履き心地やデザインが好きでした。
厚さ2mmアップ、ドロップ少なめ
ソールの厚さは前作から2mm厚くなり42.5mm となりました。
後足部分は
実寸では厚さ45mmほど、
前作はおおよそ42mmくらいで
実際に履き比べてみると、
多少違いを感じる程度に厚みは増しています。
前足部分は、
前作から厚みが増しているように感じます。
外装から推察するに
おそらくドロップは低くなっております。
前足の接地感は薄くなり、より足裏全体でベタっと踏む感覚があります。
このアップデートは良かったです。
地面を感じにくいようになり、走る時の着地衝撃というストレスを減らしてくれています。
重さ285gから293g
前足部のクッションが増した分少し重くなりました。
ジョグシューズとしてみればそこまで気になる重さではありません。
重さよりもクッション感やサポート感が重視されるカテゴリーのシューズです。
価格は1000円(1100円)上げ20900円
25から26のアップデートでは価格据え置きで19800円だったものの
今作では2万円という大台を遂に超えて20900円となりました。
1100円の価格上昇。
そこまで大きな価格上昇には感じませんが、
デイリーにガシガシ使うシューズとしてはさすがに高くなったなと思います。
このシューズに別格に感じる履き心地がない限りは
別のシューズを選択肢に入れてもいいような気がします。
同じアシックスなら、
ノヴァブラスト5が16500円と価格面で見てもコスパも良く
同じようなクッション感を持っているのでオススメです。
ノヴァブラスト5の方が
より前に進む推進力は得やすいように思います。
ゲルニンバス27は
速く走らせるシューズではなく、
楽しく走らせる、
走っていることを苦痛に感じさせないシューズのように感じます。
耐久性:非常に高い
耐久性は非常に高いと思います。
前作、前々作と使用してきていますが
前作はまだ現役で使用していますし、
前々作は、クッションがダメになって廃棄ではなく、
アッパーの汚れが気になってしまい廃棄してしまいました。
いずれも走行距離は1000kmは超えていますが、
汚れが気にならなければまだまだ履けていましたので
耐久性はかなりのものがあると思います。
今作においてもミッドソール、アウトソール含めて前作から変更はありませんので
耐久性は高いものと思います。
価格は高いのですが、減価償却的に考えると意外と割安なのかもしれません。
前作ゲルニンバス26は1000kmは超えました
前作を購入して約1年経過したソールのすり減りは画像の通りです。
ざっくりと計算すると、
週2~3回着用、1回の走行距離12kmを1年間使用したと考えると
12km*週2~3回*月4回*12週=1152~1728km
少なく見積もっても、1000〜2000km使っていることになります。
まだまだ使えていますので耐久性は高いように感じます。
前作はAmazonで安く購入することができます。
一問一答で購入を後押し
購入前に知りたいことや、気になる点を一問一答形式で解説しています。
Q.ワイドモデルはある?A.あります
ゲルニンバス27にはextra wideというシリーズがあります。
ただし、カラーは限られます。
そしてスタンダードモデルも幅広な設計です。
なんとなく幅が広いかもなくらいの方であれば、通常モデルで問題ありません。
ちなみに筆者は、足幅はやや狭めタイプで、
このシューズはワイズに余裕があります。
サイズ感:マイサイズでOK
サイズはマイサイズで問題ありません。
作りは大きめなので、一つ下げても問題なさそうですが、
デイリーシューズなので小さめよりもややゆとりがある方が良いと言えます。
※そこまで厳密にフィット感を求めるシューズではありません。
筆者はアシックスのシューズは全て26.5cm
唯一、ちょっと大きいなと感じるのは、
その他は、総じてサイズをシューズによって変える必要は感じていません。
他メーカーのマキシマムクッション系と比較してどうか?
個人的には、アシックスのゲルニンバスシリーズが好みですが、
あまり違いはありません。
メーカーの違い、くらいで考えていいと思います。
まとめ
以上ゲルニンバス27のレビューをまとめると…
・前作よりもクッションの柔らかさは減り弾みやすい
・前足部は厚めで、より地面の接地感はなくなった
・使用用途はLSD、モデレートは不可
・競技者はノヴァブラスト5でも充分
・走るのが苦痛な方にはおすすめ
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