呼吸筋を鍛えるエアロフィットをレビュー
トレーニングを継続して積んでいるのに、なかなか結果に結びつかない…
長年自己ベストを更新できていない…
この悩みの解決の糸口は「呼吸筋」にあるかもしれません。
呼吸筋は、呼吸をするための筋肉のことですが、
高地民族が低地民族と比較してランニングエコノミーに優れているひとつであるとも言われています。
酸素の薄い高地では自然とこの呼吸筋が鍛えられているのです。
今回の記事では呼吸筋を鍛えるメリットと、おすすめの商品を紹介します。
伸び悩みの現状打破のヒントになると思います。
ぜひ最後までお読みください。
\ひらまつ病院所属の荻久保選手も愛用!/
呼吸筋を鍛える意味
マラソンなどの持久系スポーツでは、レース終盤に肺換気量が高まります。
肺換気量の高まりは、それを動かす呼吸筋・呼吸補助筋への必要酸素量が増加します。
その分、心臓から送られる酸素量は有限ですので、
相対的に足へ送られる酸素が不足します。
活動筋(脚)への酸素は長距離ランナーにとってエネルギーを生み出すために必要不可欠なものですので、
この活動筋への酸素供給不足が、レース後半に脚が止まる原因でもあります。
つまりこの元の原因でもある、呼吸筋のエコノミー(酸素を過剰に必要としないこと)を高めることが重要と言えます。
高地民族であるアフリカ人が強いのも、
普段の生活から酸素の薄い状況ですので呼吸筋を無意識的に鍛えられているのです。
実際に、ケニア人とヨーロッパ人のVo2maxやLTは優位な差はないそうです。
そればかりか、ケニア人の方がVo2maxは低いとも言われています。
高地民族であるケニア人の強さは、呼吸筋にあるのです。
▼呼吸筋の詳細な解説はこちら▼
低酸素下で、呼吸筋を鍛えることで結果を出した日本のチームもあります。
それは櫛部監督が率いる”城西大学”です。
城西大学は、科学的トレーニングとスプリントを長距離トレーニングに取り入れ、
2024年の箱根駅伝では、3位と大学過去最高順位と結果を出されています。
▼城西大学の取り組みは動画でも解説▼
このように、科学的な知見が進んだ現代スポーツではこれまでのように
ただ走り込む、がむしゃらに追い込むだけでは知識のあるランナーやチームに
差をつけられてしまうのが実際です。
正しいトレーニング効果を最適に得られるように、
新しいアイテムは必要に応じて取り入れていくことは大事だと思います。
商品特徴
このように呼吸筋の強化は、
科学的見解が進んだ現代では非常に重要なトレーニングと言えます。
しかし、高地でのトレーニングは日本に住んでいる限り、
限られた地域でしか取り組むことができません。
また、人工的に高地環境を作る「低酸素ジム」という選択もありますが、
毎月通うとなると高価でもあります。
このエアロフィットは、手軽に自宅で呼吸筋を鍛えることができます。
メカニズムは、吸気・呼気に負荷をかけるようなものです。
いわば呼吸筋のダンベルのようなものです。
エアロフィットの効果は毎日数分のトレーニングを6週間行うことで効果が表れるようです。
作りはシンプル
吸気に負荷をかける左側のダイヤル、呼気に負荷を変える右側のダイヤル。
それぞれ6段階あります。
使用方法はこのダイヤルで調整しあとは口にくわえて呼吸をするのみ。
非常にシンプルです。
専用アプリでトレーニングの指示もありわかりやすい
また、どのようなトレーニングをしたらいいのかは専用アプリがあるので
そちらでトレーニングを指示してくれます。
このトレーニングの指示は、実験データで証明された効率的なトレーニングプログラムとなっていますので
安心してトレーニングに取り組むことができます。
トレーニングの種類は6パターン
呼吸筋に強さを出す「呼吸機能」
呼吸制御を鍛える「サークル」
リラックス効果のある「マインドフルネス」
呼吸のコントロールを行う「ピラミッド」
ピラミッドよりも少し複雑な「ダイヤモンド」
呼気吸気に一定の負荷をかける「正方形」
の6つで構成されています。
また、こちらのアプリではログも残してくれるので
取り組んできたことが目でわかるのも嬉しいポイントです。
使ってみた感想
使ってみた感想としては、まずは使いやすいという点。
商品自体に無駄な機能はないので直感的に使うことができます。
筆者は仰向けでストレッチポールに乗りながら行っています。
ストレッチポール上では自然と体幹(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋)のスイッチが入るので、
呼吸筋のトレーニングと併用すると良さそうです、
ストレッチポールの効果・使い方は下記記事をお読みください。
パフォーマンスへの影響
効果は6週間ほどで表れるようです。
2023年年末から使用して2ヶ月ほどですが、
目に見えるものではないので評価は難しいところではあります。
ただ、トレーニングのベースは上がってきた印象はあります。
秋口に故障してしまい、故障明けからマラソンレースに向けて
トレーニングを行っていましたが、なかなかLTレベルが上がっていかない感覚がありました。
筆者はLTの評価として6〜10km程度のテンポ走を取り入れており、
秋口から調子が悪かった時は、3’25〜3’18/km程度で推移。
エアロフィットを使用しそこそこ経過した頃から、
テンポ走のベースが3’22〜3’10/kmとやや上がった印象です。
3’10/km程度なら若干余裕度も出てきた感じもあります。
商品詳細
商品名は、エアロフィットアクティブ
価格は15590円。
このほかに2つのラインナップがあり、まとめるとこんな感じ。
- ・エアロフィットアクティブ
- ・エアロフィットエッセンシャル
- ・エアロフィットプロ2.0
筆者が使用しているのは、最も低価格なモデルである「アクティブ」。
ハイライン、ハイエンドラインとの主な違いは、肺機能テストの有無。
こういったアプリ内での肺機能テスト(換気能力の見える化)は、低価格モデルでは行えないので、
筆者のように、効果を実感するには実際に走った時の感覚でしかわからない。
行えるトレーニングは、どのラインナップでも同じですのでトレーニング用として購入するには
どれでも問題ないと思います。
まとめ
今回は呼吸筋を鍛えるメリットとエアロフィットの使い方を紹介しました。
・呼吸筋の能力の高さはレース終盤の活動筋酸素供給に影響する可能性がある
・呼吸筋を鍛えるには、高地環境か、それを擬似的に作る必要がある
・エアロフィットは、コスパ良く手軽に呼吸筋を鍛えることができる
\ひらまつ病院所属の荻久保選手も愛用!/
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