【具体的メニュー有】サブ3確実!レース5〜2週間前のマラソン専門トレーニング
・サブ3を達成したいけど…取り組み方がわからない…
・実際に自身のトレーニングのやり方は合っているのか…
・正しく効率よくトレーニングを行いたい!
一般的にサブ3は非常に難しいタイムだと考えている方が多いです。
実際、サブ3達成者はマラソン人口の3%とも言われており、とても狭き門です。
ですが、正しいトレーニングを知り、正しく行えば全く難しいタイムではないと思います。
こちらの記事では、サブ3を達成するためのトレーニングプログラムを
できるだけわかりやすく解説し、
実際に達成するための4ヶ月のトレーニングプログラムを解説します。
目次
トレーニングは期分けを行う
期分けとは、マラソンに必要な各能力を期間を設けて取り組むことです。
マラソンサブ3とは、42kmを 1kmあたり4分15秒で走り切ることで達成することができます。
これはどのようにして達成できるのでしょうか?
4分15秒/kmで42km走ると考えると、非常に難しい考えのような気がします。
しかし要素を分解してみると達成できない目標ではないのです。
サブ3達成の要素を分解すると、
まずはやはり42km走り切れる体力が必要です。「持久力」と呼ばれるものです。
そもそも 1km4分15秒で走るための「スピード」の余裕度が必要です。
そして最終的には 1kmあたり4分15秒で走り続ける「スピード持久力」が必要となります。
この要素を期間を設けて取り組み、レース前に42kmを4分15秒で走れる状態を作ることが期分けです。
要は、「スピード」という基礎、「スタミナ」という基礎をそれぞれ向上させ、
最終的にコーディネーションするように行います。
なぜ期分けは4ヶ月なのか?
4ヶ月 1サイクルで行う理由は下記3つの理由からです。
- ・マラソンにはシーズンがあること
- ・トレーニング効果のプラトー
- ・飽きること
まず、第一にマラソンにはシーズンがあること
第二に長くやればいいというわけではなくトレーニング効果がプラトー(限界)に達する可能性があること
第三に飽きること、
このあたりがありますので4ヶ月(各期間1ヶ月〜2ヶ月間くらい)と筆者は考えています。
・マラソンにはシーズンがある
マラソンは日本のレースに限ればほとんどが冬に開催される競技です。
春秋はトラック種目(1500mや5000mなど)がメインで開催されますし、
夏には、原則大会は開催されません。
基本的には、夏はトレーニングに打ち込み、秋にトラック種目に出場し
徐々に距離を伸ばし冬のマラソンにシーズンインという形が一般的です。
となれば、夏に基礎を積んで冬のマラソンに向かうと考えると
8月〜11月の4ヶ月でトレーニングを組むのが理想かと思います。
Tips筆者は11月のレースに完全に仕上げる、
というよりは8割くらいで仕上げて
そのまま翌3月まで続くシーズンの中で
最大のパフォーマンスをあげていくという形で取り組んでいます。
・トレーニング効果がプラトー(限界)に達する
マラソンにおいて必要な能力は、
- ・ Vo2max(最大酸素摂取量)
- ・LT値(≒AT値≒VT値)
- ・ランニングエコノミー(走りの経済性)が挙げられます。
それぞれの能力の向上がマラソンを速く走るためには必要なのですが、
やればやるほど能力が上がるというものではないと考えています。
これは上記に挙げた能力の向上に必要な要素(筋力や解糖系)の能力の限界も考えらるからです。
各能力の適応はおおよそ1ヶ月ほどで一時的にプラトーに達すると思いますので、
鍛え終わったらあとは維持するのみで十分であると言えます。
※シーズン終了とともにまた基礎から鍛えて一段上の限界値を作るイメージとなります。
トレーニングに飽きる
同じようなトレーニングでは主観的にも飽きがきますし、
トレーニング効果は直線的ではなく収穫低減的です。
自分自身が長年取り組んだ感覚としてもおすすめなのは
一つのセグメンテーションを 1〜2ヶ月程度行うのが
一番取り組みやすいと感じています。
5〜2週間前は基礎をコーディネーションする専門期
レースの9〜6週間前(おおよそ2ヶ月前)には基礎トレーニングを行なってきました。
▼基礎トレーニングはこちら▼
今回の記事ではサブ3を達成するためのトレーニングプログラムを考察します。
まず、筆者は自身のトレーニングプログラムでフルマラソンを2時間17分で走ることができました。
42kmを目標とするタイムでゴールするというのがマラソン競技です。
言い換えれば、トレーニング強度の差はあれど、どのレベルのランナーにも一貫して言えるのが
トレーニングプログラムです。
実際に筆者は2時間17分まで伸ばすことができましたし、指導させていただいたランナーさんも数多く、
目標を達成することができました。
トレーニング強度をご自身で微修正することでどのレベルのランナーにも参考にしていただける内容となります。
ぜひ最後までお読みください。
この記事を読んで欲しい人
サブ3まであと一息だけど、この一息の伸ばし方がわからない
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市民ランナーに特化したトレーニングプログラムを知りたい!
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★【超重要】その選び方合ってる?ランニングウェアの正しい選び方【超初心者〜サブ3ベテランまで】
※私の考えるトレーニング理論は、
リディアードのランニングバイブルをメインにさまざまなランニング教則本を読み、
そこに筆者の実際のトレーニングから考えたものとなっております。
▼参考にしているマラソン書▼
▼この記事のトレーニングを終えていることが前提です▼
この準専門期間をこなした方は、フルマラソンを走る”だけ”ならいくらでも走れそうなくらいには仕上がっていると思います。
また、4’15/kmというスピードに関しても余裕は生まれてきているはずです。
専門期では、
このスタミナとスピードの2軸をコーディネーションしていきます。
具体的には、
ロング走のペースはレースペースの80〜90%、レースタイムの100%で行い特異的に、
ペース走に関してもレースペースの100%で行います。
どのくらいの期間行うべきか?:レース10〜6週間前の1ヶ月間
目標レースの5〜2週間前に行います。
長く行いすぎるとピークがハズれそうな気がしています。
この期間のトレーニングは非常にきついトレーニングが続きますので、
行っても1ヶ月程度で充分だと思います。
経験則から言っても、この期間の長く行うと
トレーニングによる疲労がピークに達しオーバートレーニングになると思います。
トレーニングにおけるピーキングは、
オーバーリーチをテーパリング前に作ることです。
オーバーリーチはオーバートレーニング直前の疲労状態のことです。
このギリギリまで疲労と体力レベルを高めていくことがこの後のテーパリング期間に聞いてくると思います。
ピーキングやテーパリングのより詳しい理解はこちらの記事をご覧ください。
準専門期間の具体的トレーニングプログラム
具体的なトレーニングの提案は下記の通り。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 週走行距離 | |
5週前 | オフ | イージーラン | LT1走 | イージーラン | イージーラン | イージーラン(短め) | 35km(80%~85%) | 100% |
4週前 | オフ | イージーラン | LTインターバル | イージーラン | イージーラン | イージーラン(短め) | 25km(イージー) | 90% |
3週前 | オフ | イージーラン | レースペース走(17km) | イージーラン | イージーラン | イージーラン(短め) | 38km(85~90%) | 110% |
2週前 | オフ | イージーラン | レースペース走(15km) | イージーラン | イージーラン | イージーラン(短め) | 30km(85~90%) | 90% |
基本のトレーニングは、
レース3週前をピークに翌週(2週前)はボリュームが減ります。
3週目で疲労のピークが来ます。
また、レースペース走が週中に組み込まれます。
レースペース走とレースタイム走の二つでレース仕様の体に仕上げていきます。
LT走のトレーニングバリエーション
LT走のペースは、おおよそ3’55〜4’20/km前後となります。
LTは乳酸性作業閾値のことで乳酸が溜まり出すタイミングです。
ランニングの強度が上がると乳酸が徐々に蓄積し始めますが、
この乳酸が蓄積し始めたあたりを「LT 1」、
そこからさらに強度を上げていくと乳酸が再度急激に上がり始めるタイミングがありますが、
この急激に増え始めるタイミングを「LT2」と呼びます。
速度でいうと、解糖系<Vo2MAX<LT2(≒OBLA)<マラソンペース<LT1となります。
LTについてのより詳細な内容はこちらをご覧ください:LTの理解
専門期前半ではLT1~LT2でのインターバルを行います。
トレーニングのポイントは、続くレースペース走をこなせるようにしているという意識です。
15kmは最低いければいいと思いますし、長くても20km程度で留めておきます。
トレーニング提案・3000m5本r3分:4’20〜4’00/km
・4000m4〜5本:4’20〜4’10/km
・5000m4本r5分:4’20〜4’10/kmなど
レースペース走
レースペース走の効果は、マラソンペースに体を慣れさせることです。
トレーニングは行ったトレーニングに対して適応していきます。
言い換えれば、このマラソンペースに対してランニングエコノミーが上がり、
余裕が出てくるはずです。
トレーニング提案・4’15/km、15〜20km程度。
ロング走のトレーニングバリエーション
専門期のロング走はレースに向けて特異的に行います。
マラソンにおいて特異的なロング走とは、レース時間を意識することです。
フルマラソンサブ3はスピードを除けば3時間走ることになりますので、3時間走るトレーニングが特異的と言えます。
ですが、キロ7分で3時間走ればいいのかというとそうではありません。
キロ7分ではレースペースとはかけ離れすぎています。
最適な強度はレースペースの80〜90%です。
サブ3ペースの80%の強度は、5’06/km
サブ3ペースの90%の強度は、4’40/kmとなります。
特異期では80%から行い、最終的にはレースペースの90%ではこなせるようにすることが重要です。
5’06/kmで3時間行うとおおよそ35km、4’40/kmなら38kmとなります。
1週目はRP80%から行い可能なら後半徐々にペースを上げる、
2週目はリカバリー週、
3週目はRP85%くらいから行い、最終的にAve4’40/kmに近づくように行う。
4週目は前週と同じ強度で30kmとします。
強度が高いので2週に1回、2回行えればOK
35kmや38km走るのは非常にトレーニングとしての負荷が高いです。
月間走行距離がある程度(月500kmほど)確保できていれば毎週行っても問題ないと思いますが
月間走行距離をそこまで確保できていなければ2週に1回のサイクルでいいと思います。
短めのロング走は25km程度を指します。
ペースもそこまで指定しないので翌週強度高いロング走を行うための調整として行います。
トレーニング提案・5’06〜4’40/kmで35〜38km程度。
筆者の経験則からも言える
上記の動画は筆者が自己ベスト(2時間17分37秒)を更新した時のトレーニングですが、
レースの2週間前にフルマラソンのペーサーで2時間30分で走っています。
当日のレースペースはおおよそ3’14/kmです。
2時間30分のペースは3’33/km程度ですので、レースペースの90%となります。
(3’14/km*1.1=3’34/km)
まとめ
以上、サブ3達成のためのレース6週間〜2週間前の1ヶ月間の
専門トレーニングについて解説しました。
▼いよいよテーパリング期となります▼
最後にお知らせです。
今まで、いくつものテキストやwebメディアで学んだつもりになっていませんか?
実際結果につながりましたか?
トレーニングはある程度、お手本のような体系があります。
しかし結果が出る人と出ない人が分かれるのはなぜでしょうか?
最も大きな理由は「継続できない」です。
いつでも誰でもできるが故に、反面トレーニングしない選択をしやすい種目でもあります。
「今日はジョグでいいや…」
「きついトレーニングは避けよう…」
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